ストーリーテリング手法による共生とサステイナブルなイノベーション

(これはマコーケルが所属するBBNの、BBNデンマークがBusiness to Businessに掲載した記事を翻訳したものです。)

 

デンマークの弊社パートナーによると、中小規模のB2B企業が強力なストーリーテリングに支えられた、サステナビリティのスーパーヒーローとして台頭しつつあるそうです。SGDs (Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標) が注目されている市場において、ストーリーテリングにより競争力を高め、パートナーシップを強化するにはどうすればよいのでしょうか?

 

現在、サステイナビリティに焦点を当てた技術またはサービスを提供しているB2B企業は、自身より大きな「持続可能な開発パズルのピース」として、どのようにはまることができるか模索しています。このパズルのピースには、他の企業、顧客、産業、持続可能な開発目標(SDG)市場が含まれます。

 

これらの企業がこの比較的未開拓の領域に進んで行けるよう、国連開発プログラム(UNDP)は、モニターデロイトおよびデンマーク産業財団と協力し、SDGアクセラレータープログラムを開始しました。まだ2年間のパイロットフェーズであり、SDGアクセラレーターは、1つ以上のSDGと連携する持続可能なビジネスイノベーションのサウンディングボードとして機能し、また、cylindr BBNチームの協力によりストーリーテリングの専門知識を企業に提供しています。

 

2年間のパイロットフェーズは、2018年にコペンハーゲンの国連都市で始まりました。当時私の同僚であったPha Khem氏がに出席し、SDGイノベーションプロジェクトのエンゲージメントマネージャーである、モニターデロイト社のCamilla Marie Thiele氏にインタビューしました。Camilla氏は、サステイナビリティビジネスの革新におけるストーリーテリングが、なぜ人々をインスパイアするのに役立つのかを、ご説明下さいました。

 

私は今年、SDGアクセラレーターの2019フェーズのチームに参加しました。この高速かつ集中的なブートキャンプでの持続可能性のストーリーテリングアドバイザーとして、私の役割は3つありました。

・これらの企業が持続可能性の旅を理解出来るよう支援

・サステナビリティ市場におけるニッチさと相乗効果をより良く理解するためのサポート

・最初の2つのポイントを顧客、パートナー、従業員に効果的に伝える方法を示す

 

メタサステイナビリティ市場の世話役

参加企業は、技術、美容、ファッション、包装、食品、建設、さらには自動車産業を含む幅広い産業から集まりました。それぞれが、SDGsへの貢献に役立つと考えられる革新的なツール、またはシステムと共にイベントに参加しました。

 

これらの異業種間においても、共通点がありました。それは、革新的なツールやシステムを使用し、他企業が持続可能な開発イニシアチブをビジネスに統合できるようにしたいという考えでした。本質的に、これらの参加企業はサステイナビリティに重点を置いており、他社がサステイナビリティ目標を達成する支援をしたいと考えています これはメタサステナビリティ経済の始まりです!

 

最初に、企業はSDGsの17項目のうち、どの項目に製品またはサービスが目標実現に最も貢献したかをを決定しました。そして、これらのSDGsをサステイナビリティのストーリーを強化するための、強力なフレームワークとして用いました。企業が各々のストーリーを効果的に説明出来ると、優秀な人材、顧客、投資家の獲得に活用することができます。表面的には、このプラクティスは企業の社会的責任(CSR)の報告にのみ役立つように思えるかもしれませんが、実際は遥かに有益です。

 

ストーリーのために泳ぐ — サステイナビリティのスーパーヒーロー達

参加企業と話をすればするほど、「彼らの認識を調整する」という自分の使命を理解できました。企業らは自己認識を、進化させる必要がありました。ただ製品を販売するだけの会社でいるのではなく、業界内および業界全体のスーパーカスタマーのための、サステイナビリティの相棒として自分自身を捉える必要がありました。

 

ビジネスの生産性、柔軟性、そして効率性の向上に焦点を当てたエンジニアリング会社であるEltronicとお話しした際、私は彼らの持続可能な野望とソリューションにインスパイアされました。このインスピレーションは、このイベントの全ての会社にほぼ適用できる、比喩の形で私の頭に浮かびました 「彼らはコバンザメとクジラのような共生関係を築きたい」のだと。

 

コバンザメは進化により、クジラの体に吸着できるようになりました。コバンザメは栄養源でもあるクジラによる保護が得られる一方、クジラはコバンザメが外部寄生虫や剥がれた皮膚を除去してくれるという利点を享受できるため、相互に有益な関係が成り立っています。

 

SDGアクセラレーター企業は、ここでいうコバンザメのようなものです。彼らは最初、威圧的なクジラを見て「どうやったらくっつかせてもらえるんだろう?」と考えました。それから少しストーリーテリングを用い、クジラ(他企業)から助けてもらえるのと同じくらい、自分達もクジラを助けることになるだろうと気付きました。

 

サステイナビリティ・ストーリーテリングのステップ

現代では、全ての企業がCSRとサステイナビリティへのイメージを改善する方法を模索しています。これらのSDG アクセラレーター企業は、顧客のサステナビリティの問題を解決することにより、イメージアップさせるだけでなく、実際に優良企業にすることができます。廃棄物管理からパッケージング、生産アセンブリ用の新技術まで、これらの企業は、ほぼ全ての持続不可能なビジネス行動を解決することを目指しています。彼らの唯一の問題は、これらを語る方法を知らないということです。

 

これが、ストーリーテリングが非常に強力なビジネスツールであり、全ての企業が習得する必要がある理由です。人間は、意識が存在する限りストーリーを語ってきました。そして今も昔も変わらず、目的を伝える上で最もインパクトのある方法です。目的を伝えてられている企業は、消費者とパートナーの両方の心を掴んで説得し、財布の紐を緩めてもらうことができます。あらゆる業種の企業がストーリーテリングに苦戦していますが、サステナビリティ指向の企業が自社のストーリーテリングを習得することは、これまで以上に重要になっています。ストーリーテリングを通して、彼らは世界のサステイナブルな開発にどのように貢献しているかを理解すると同時に、他の人に自分の足跡を辿るよう促すことができます。そして、これがサステイナビリティの連鎖反応を生み出すことを、私は願っています。